第10回 12月29日放送
ゲスト:近藤 昇さん(株式会社三喜代商店 社長 <青果部仲卸業者>)

2015年度中の完成を目指して現在整備中の豊洲新市場。
このコーナーでは、都民の台所である市場について、そして、実際に市場で働いている方々の声とともにTOKYO ICHIBA PROJECTが豊洲新市場の開場に向けて発信している情報をお伝えしてまいります。

夏目さん:今週はどちらにインタビューに行かれましたか?

松本アナ:今週は築地市場の青果部の仲卸のかたにお話を伺ってきました。

~築地市場場内インタビュー〜

松本アナ:今回は築地市場のなかでもいわゆる野菜・果物を扱います青果部仲卸業者の三喜代商店の近藤昇さんにお話を伺います。

松本アナ:目の前にもいろんな野菜がありますが、サトイモの倍くらいありそうなこちらは何ですか。

近藤さん:これはね、えびいも。いわゆるスーパーさんに並ばない業務用のおいもになりますけれども。

松本アナ:あ、なんか飲み屋さんでエビイモの・・・

近藤さん:高級な飲み屋さんね。

近藤さん:この市場はご承知かと思いますが業務用の対応をさせていただいている唯一のビジネスモデルを作り上げている市場ですから、こういうような食材は我々は積極的に取り組ませていただいております。

松本アナ:初めてみました、エビイモ。近藤さんは築地市場青果部門築地本場青果卸売協同組合の理事を務めてらっしゃると。ですから三喜代商店のことも考えなければならないし、青果部門全体のことっていうのもビジョンもいろいろ描いていらっしゃると。

近藤さん:そのような大げさなことではないんですけれども、我々も築地市場の中で商売をさせていただいているわけなんですね。都民の皆さんの台所というところを間借りして商売をさせていただいているというような考え方でいなければいけないと。青果市場という市場が活性化して存在意義があるように、みなさんに愛してもらえるように。その中でやれるから我々も商売が成立するわけですよ、ということは常々考えさせて頂いております。

松本アナ:ちなみに築地で働くようになってどれくらいになるんですか。

近藤さん:生まれがやっぱり仲卸なんですよ。僕は今独立してやらせていただいていますけれど、実家も同業ということでうちより少し大きい商売をやっております。小さいころから市場には常に出て来いと親父に言われてたもんですから、中学一年生くらいから夏休み、冬休み、春休みというのは小遣い稼ぎにね、アルバイトのような感じで来ていました。そこから遡ると37年・・・そのくらいになるんですか、こんな若いのにね。

松本アナ:本当に物心ついたころから青果に囲まれてと。

近藤さん:そうですね、その頃は何もわかりませんけどね、なんか感じるものは日々ありましたよね。

松本アナ:我々本当に野菜とか果物ってこれがおいしいのか目利きというのはわからないんですけれども、そういうところも37年の間で培われてきたものがおありなのでしょうね。

近藤さん:この市場の最大の特徴っていうのは我々の目利きだと思うんですね。それから、お客様がですね、使い勝手というのも当然あるわけで、昔は何でも箱じゃなきゃ売らないよなんていばってやっていた仲卸業だったんですがね、本当に限定した特別なお客様にこれだけ使いたいとか。お料理もどんどん進化していますので、目利きもそうですが、お客さま目線でのお客様都合でのロットの作り方ですとか、プライスの構成の仕方、特に損覚悟で売ることもあるんですね。そうしないとお客さんが利益にならんわけですよ。お客さまに儲けていただいて初めて我々も次の日の仕事、ご発注いただくということもありますから。同業他社さんみんなそうでしょ、日々考えながらやらせていただいているというところですかね。

松本アナ:近藤さんが感じる築地の魅力について話していただけますか。

近藤さん:築地の魅力よりもね、これから迎える豊洲の魅力というような切り口でPRしたいと思います。
今、政府をあげて日本食を世界中にアピールしていこうというこういう動きもございますので、私としては心の中では日本料理をもっともっと掘り下げて考えていきたいなと思います。僕ら、商人ですからそういう中間流通でありながらもね、我々のできる何かのメッセージですとかご提案、差し上げたいと思いますし、そういう市場であるべきだと思います。我々仲卸だけではなく、卸も農家さんも三位一体でそういう方向で取り組める市場、これが今現在でもそうですし、豊洲に行ったらますますバージョンアップすると、いう風に私は心掛けたいと思いますし、みなさまにご理解いただきたいと思いますね。

~ ~ 〜

夏目さん:近藤さんとってもお話し上手でらっしゃいますね。

松本アナ:エネルギッシュな方でしょう。そんなに大柄という方ではないんですけれども夢とかビジョンとかね、野菜、青果にかけるエネルギー、それこそ今の根菜、大根とか蕪じゃないけどぎゅっとパワーが凝縮されているっていうのを感じる方でした。